撮影する写真の色空間をsRGBからAdobe RGBに変更してみる
Nikon D610、D7100含むミドルレンジ以上のデジタルカメラでは、記録する写真の色空間をsRGBとAdobe RGBから選択できます。
sRGBよりAdobe RGBの方が色空間が広く、多くの色が表現できます。
エメラルドグリーンの海や水中写真はsRGBよりAdobe RGBの方が綺麗に見えます。
しかし、動脈血と静脈血,モルフォ蝶の青,サンゴ礁のエメラルドグリーン、フェラーリの赤,ルビー等の宝石はAdobe RGBでも表現しきれず、さらに広い色域としてAdobe Wide Gamut RGBというものも存在します。
普段使用しているディスプレイはsRGBのものが多く、Adobe RGBに対応したディスプレイは一部の高価なディスプレイだけです。
Apple製ディスプレイはsRGBに対応していますが、Adobe RGBに対応していません。
Adobe RGBになっても、ディスプレイが対応していないのであまり意味はないです。
印刷する時に若干発色が良くなるぐらいですが、意図した通りに印刷されないと考えるとデメリットかもしれません。
とはいえデータを残すという観点で考えると、それだけでも十分な価値があります。
sRGBで撮影した写真はAdobe RGBの色空間に後から拡大することはできないので、Adobe RGBで残しておくようにしたいと思います。
注意事項
マニュアルを読むと『動画を撮影するときは、色空間をsRGBにすることをおすすめします。』と書いてあります。
理由は書いていませんが、静止画以上にカラープロファイルの変換に手間も時間もかかるからでしょう。
(再エンコードすれば画質も落ちますし、動画はRAWで記録できないのでsRGBで扱っておくのが得策です。)